ごあいさつ

年々、地球環境、森川海を取り巻く環境は悪化しております。大気は温暖化し、海洋も温暖化のスピードが速い状況です。

当法人は、2015年5月13日に一般社団法人として設立され、陸前高田市と住田町を分水嶺とする気仙川と広田湾の陸と海と川を通じた調査を最初の事業として、開始しました。その気仙川と広田湾の総合基本調査も2021年度では、7年目に入りました。継続・連続の調査データの蓄積が得られて、報告書も6年分毎年作成出版してきました。

更に、森川海に関する生態系を専門的に解説した出版もこれまで2019年と2020年に「地球環境 森川海と人のシリーズ」として行い、現在は第3弾を手がけています。

ご承知の通り、日本は、陸、河川と海洋、特に沿岸域に関する科学的データが極端に少ない状況です。一方で、沿岸の湿地帯、藻場や干潟の喪失が進行して、開発行為は環境影響の評価を必要とします。

そのような中で、本法人は、沿岸域と河川と周辺の陸と森林生態系の調査を実行しており、現在では、静岡県駿河湾と富士川水系、石巻湾、万石浦と北上川河口域と牡鹿半島桃浦湾並びに岩手県大船渡湾での調査を実施してきました。今後は、すでに実施した調査を再び実施する他、新たに高知県四万十川水系の調査も予定しています。

また、国内外の農林水産省、国土交通省と環境省などの省庁、岩手県、大船渡市、陸前高田市並びに住田町の地方自治体、国立環境研究所、森林総合研究所などの研究機関と鹿島平和研究所との連携と協力と意見交換を実施してきました。海外の機関とは米国のスミソニアン環境研究所とアンダーウッド社、豪州グレートバリアリーフ海洋公園局などです。国際機関では、FAOやUNESCOと国連本体です。

また、代表理事である小松本人は、鹿島平和研究所研究会の「北太平洋海洋生態系研究会(略称)」の主査を務め、提言を日本国内と世界中に発信しています。さらに、一般社団法人日本経済調査協議会「第3次水産業改革委員会」の委員長・主査を務め、日本の漁業・水産業の制度・政策の改革のための提言を取りまとめる役割も担っています。

地球の温暖化に関する懸念と関心はようやく関心を得てきましたが、陸・川を通じての海へ研究と調査を推進する必要性が高まっています。

そのために当法人が貢献できることは多いと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

小松正之

2021年7月
一般社団法人生態系総合研究所
代表理事 小松正之


代表者略歴

1953年岩手県陸前高田市広田町生まれ。

一般社団法人生態系総合研究所代表理事、一般財団法人鹿島平和研究所研究員(主?)、公益財団法人アジア成長研究所客員教授、一般社団法人日本経済調査協議会「第3次水産業対策委員会」委員長・主査。

1984年イェール大学経営学大学院卒、経営学修士(MBA)。2004年東京大学大学院農学生命科学研究科修了、博士(農学)。

1977年農林水産省入省、1985年水産庁課長補佐(日米交渉担当)、1988年在イタリア大使館一等書記官(国連食糧農業機関FAO担当)、2002年水産庁参事官(国際交渉担当)。2004年水産総合研究センター理事。2007年農林水産省退職。

この間に、米商務省行政裁判所で母船式サケマス裁判、ミナミマグロ国際海洋法裁判・国際海洋法仲裁裁判勝訴、国際捕鯨委員会(IOC)財政委員会運営委員会議長、インド洋マグロ漁業委員会議長、FAO水産委員会議長を歴任。

1991年から13年間、国際捕鯨委員会日本代表代理、南極海調査捕鯨の拡充強化と北西太平洋調査捕鯨の実施に大きく貢献。2005年米ニューズウィーク誌「世界が尊敬する日本人100人」の2番目に選出される。

2007年日本経済調協議会「水産業改革委員会委員」、福田康夫内閣、麻生太郎内閣と菅直人内閣で内閣府規制改革会議〈水産業改革〉の専門委員を務める。2011年には、泉田裕彦新潟県知事と共に県の漁業改革に携わる。2008年からは政策研究大学院大学教授を務め、2021年6月からは、日本経済調査協議会「第3次水産業改革委員会」委員長・主査を務め、水産政策・制度改革と水産業の復活に努める。

2015年度からは、気仙川・広田湾総合基本調査を実施し、気仙川と広田湾の森と川と海と人の関係について基本情報を収集する調査を実施中。2018-2020年度は陸前高田市から委託を受け「広田湾・気仙川総合調査」として広田湾の海洋環境と栄養状態調査を実施、現在は大船渡湾、?湾周辺、駿河湾及び四万十川などに拡大して調査・研究を実施中。また、一般財団法人鹿島平和研究所で「北太平洋海洋生態系と海洋秩序・外交安全保障体制に関する研究会」主査を務め、毎月研究会を開催、さらに大学、研究機関、企業、報道機関(新聞社他)及び国会議員を対象に講演会や研究・検討会も開催している。

出版は、漁業制度・政策、マグロ漁業、捕鯨政策、江戸前の歴史食文化論、自然保護、国際裁判、築地豊洲市場・流通、陸河海生態系、リーダーシップ論など多岐に亘り、日英仏西中韓への翻訳も含めて約60冊。